中川繁夫の寫眞と文章

中川繁夫の自伝を書いていきます。すでに収録済みの寫眞帖ブログ、撮影被写体は釜ヶ崎、白虎社、京都、撮影期間は1978.9~1984.3です。

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<19才から20才>
 高校を卒業して、十字屋楽器店に就職します。なんか暗いイメージしか思い出されてこないんですが、自分が暗かったのかも知れません。就職するなんて、高校三年の秋まで、思っていなかった。漠然と大学へ行きたいと思う気持ちと、勉強してないから行けるはずないやろ、との思いが交錯していて、入学金やら学費のことも工面つかない現状もあって、就職する、と決断して就職部の先生(名前忘れた)に告げたら、即座に、十字屋がいいと推薦してくれてピアノの調律がいい、といってくれて、技術部を紹介してもらえることになって、面談にいって、森部長、受け入れてもらえて、就職が決まったというところでした。ピアノの調律を希望していたけれど、ぼく自身はそんなに熱心な気持ちではなく、職人芸みたいな技術屋になることには、むしろ嫌悪感がありました。

 別の話ですが、西陣にいることから、染物や織物が身近にあって、織屋になることなんかは毛頭考えられなくて、でも手に職、ということでロウケツ染めのロウを入れる工房みたいなところに行ったけれど、数日しか続きませんでしたし、染の型紙をつくる人のところへ入門とのことも、まったく背筋がぞ~っとした記憶があります。何を思っていたんだろうか、いま記憶を辿っているけど、音楽の場合だと指揮者になりたい、そう思ったように思えます。ブラスバンドを作って、指揮をして、いやいや、中学生の時の市中パレードには、先頭の指揮棒を振る指揮官やってた、ですね。そんなこんなで、音楽が目の前にある芸術分野でした。

 音大へ行きたいという思い、十字屋楽器店で仕事をするようになったことから、憧れるようになります。どうしたら音大の学生になれるのか。ピアノが必須、ソナタが弾ける必要がある、そういうことでピアノを習いだします。ええ、バイエルからはじめました。十字屋の三条本店の二階が個室になっていてレッスンできました。勤務が終わってから内緒で入り込んで、練習していました。週に一回、茨木の店でピアノ教室が開かれていて、そこで受けるようになりました。中学のブラスバンドの先輩小林さんが店長をしておられて、お世話になったのです。先生は京都女子大のピアノの先生で男の先生、小学生のレッスンが終わったあとの最後の生徒でした。(続く)


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<スマホフォト>
 この写真は、スマートフォン、アンドロイド、グーグルが提供しているソフトウエア。本体機種はソニーのエクスペリア、そこに最初からついていたカメラで撮ったものです。被写体は寿司ですが、スマホ本体の中で色と露出の調整、黒枠を入れる、など加工して、ツイッターにアップしています。インスタグラムとツイッター、ともにSNS、ソーシャルネットワークサービスの枠組みで、facebookに転載できるようにしています。今年の流行語大賞に「インスタ映え」が選ばれて、あっ、と思ったところです。たぶん圧倒的大部分の若い男女がスマののカメラを手元に持つ様になって、メモする感じで写真を撮る。動画の場合もありますね、縦長サイズの動画。この傾向を見ていて思うことは、これまでの写真概念を大きく変えている、ということでしょう。変えているというより、言葉で論じるなら、新しい発想で写真を捉える必要に迫られていると思います。

 そもそも、写真という言葉もへんな言いかただなぁ、と思うようになって久しいんですが、静止画とは言わずに写真と言って、書いて、いるところですね。ぼくなんかは、正直、最近「写真」という言いかたに違和感を覚えていて、動画に対して静止画が正しいように思ったりします。映画に対して写真、この対比のイメージは、フィルムで撮られた映画に対しての写真のイメージです。そろそろ、写真っていう言いかたを改めないと、混乱が生じてくる感じです。アートとかドキュメンタリーとか、その写真を分類して、整理して、社会の範疇に組み込もうとしてきたわけだけれど、もちろん今もって、それらの論は有効であって、なんら遜色なく、現代というものの質を露わにしていると思えます。そういうことで分ければ、スマホで撮る写真の大半の使われ方というか「インスタ映え」に象徴される写真の群は、これは、新しいジャンルだと言い切っていいかと思います。

 写真は写真でも、コマーシャル分野の写真とか、アートやドキュメンタリーという概念とは違ったジャンル。肖像写真館で撮る写真とも違ったジャンル。同じように平面に現わされる静止した画ですが、アートやドキュメンタリー、表現としての写真、それらと一線を画して語るのが、スマホ写真、インスタ映え、ということには正しいのかも知れません。昨年のことですが、ぼくはスマホを使って、写真集を作るという行為を、計画的にやったところです。カメラと表現の歴史を思うと、大型カメラから小型カメラに変わってきて、カメラやレンズの性能が向上してきて、それに伴って作品が生み出されてきた、という歴史があります。新しいカメラやフィルムを使うとき、いつも現実主義者の頭では、新しいツールを否定的に捉えてしまいます。そのときの時代の標準となった道具を使うことに、なんの疑義も持ちえない。いつも時代のなかで、新しいものと、すでに定着したもの、の層があって、新しいことが否定されていたのに、次第に市民権を持つ、ということになってくるのでした。そのことでいえば、スマホフォトは、新しい表現ジャンルであると考えるのです。



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只今、コアメンバーを募集中です。
フォトハウス表現塾を企画・運営するスタッフの募集です。

2017.10~2018.3までは、プレ開塾期間とします。
表現塾は2018年3月迄、毎月第三土曜日に開塾です。
正式開塾は2018年4月を予定しています。

「フォトハウス表現塾/メイン」講座の開催案内です。
2017年12月16日(土)
午後2時~午後5時
開塾場所は、兵庫県尼崎市の「アルナイル」 alnair
参加費1000円、会員500円
研究テーマは「プロヴォーグの時代1970年代から、そして今」です。

主宰は中川繁夫
https://www.facebook.com/sense.nakagawa
フェースブックに連動させているので応募は☝ここからお願いします。

フォトハウス表現塾/メインの研究テーマです
「現代アートと写真の現在、その動向」 2017.10.21
「コンポラ展の時代1960年代から、そして今」 2017.11.18
「プロヴォーグの時代1970年代から、そして今」 2017.12.16
「柄谷行人著「日本近代文学の起源」を読む」 2018.1.20
「東松照明の軌跡とその周辺」 2018.2.17
「関西の写真史、1950年代以降、そして今」 2018.3.17

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2018年4月から開塾の「フォトハウス表現塾/写真」の受講予約をはじめました。

受講希望の方には、事前面談などをおこなって、個別のレッスン表をつくります。
内容については、ぜひ、主宰者までお問合せください。
掲載の写真は、レクチャーを受けて頂くテーブルです。


<ご案内>
2018年4月開塾「フォトハウス表現塾/写真」講座です。
開塾場所は
AMANO COFFEE ROASTERS

<アマノコーヒーロースターズ>
〒603-8203 京都市北区紫竹東高縄町23-2ルピナス1F
Tel&Fax(075)491-6776 です。

興味を持たれた方、中川繁夫までご連絡ください。
https://www.facebook.com/sense.nakagawa

詳細はホームページを参考してください。

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メイン講座第3回目は2017年12月16日(土)午後2時~午後5時
開塾場所は、兵庫県尼崎市の「アルナイル」 alnair
 
定員5名です。
参加費1000円(フォトハウス表現研究所会員は500円)
研究テーマは「プロヴォーグの時代1970年代から、そして今」です。

フォトハウス表現塾メイン講座のご案内です。
毎月一回第三土曜日の予定で開塾しています。

ただいまメイン講座の塾生を募集しています。
問い合わせは、中川繁夫(facebook)へしてください。

https://www.facebook.com/sense.nakagawa


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