中川繁夫の寫眞と文章

中川繁夫の自伝を書いていきます。すでに収録済みの寫眞帖ブログ、撮影被写体は釜ヶ崎、白虎社、京都、撮影期間は1978.9~1984.3です。

カテゴリ: フォトハウス

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※掲載写真は1985年のフォトハウスWS風景から。
<フォトハウスの歴史>-10-

フォトハウスの「写真データーベース」づくりについて。

 フォトハウスの事業のひとつとして、写真家、美術家、写真などに関するデーターベースを作成し、研究に寄与しなければならない。
写真家リスト、美術家リスト、技術情報、出版情報、技法、保存、など。
1、写真家らの作品特性、得意技術などの個人情報。
2、写真諸団体の組織情報。
3、部門別伝統技法などの技術情報。
4、博物館、美術館などのミュージアム情報。

 データ整理、データ蓄積の手法の確立。
 積極的な情報提供。
 データーベース整備で、狭い世界に閉じこもりがちな写真家、美術家たちの他のジャンル、他地域のメンバーなどとの交流が活発になる。また、交流を通じて写真、美術の新たな発展の方向が探れると考えられる。
 また、永年の伝統に培われた各種技法の保存が容易にできること、写真や美術を学びたいという人に適切な情報提供が可能になる。


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※掲載写真は1985年のフォトハウスWS風景から、講師は高橋則英氏、です。
<フォトハウスの歴史>-9

PHOTO・HOUSE GALLERY の開設について

 フォトハウスが生み出した作家をフォローしていくための場として、発表を行っていくためのギャラリーの開設が将来必要になってくると考えられます。また、作品制作のための材料を扱い、発表までのプロセスにいたる諸材料を取り揃えておくショップを開店していかなければならないと考えます。

フォトハウスギャラリー
1、ギャラリー部門・・・・作品の展覧会
2、完成作品販売部門・・・・オリジナル、印刷物、イメージ商品等の企画と販売
3、制作材料販売部門・・・・特殊薬品類、特殊機器類、額装のための備品類等の制作と販売
4、印刷斡旋・・・・トータルプランニング請負など

 フォトハウスギャラリーの機能としては、作家と作品を流通に乗せ、商品価値物として需要を喚起し作品を世に送り出すことを目的とします。このためには、制作途上においてさまざまな材料や薬品などが必要になり、また作品収納のための額、ケース、マット、などが必要となりますが、一般には得がたい商品でもあるので、フォトハウスギャラリーの特選品として販売に提供し制作者のための利便を図っていきたいと考えます。



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※掲載写真は1985年のフォトハウスWS風景、講師は山崎信氏、です。
<フォトハウスの歴史>-8-

SIZUHARA ART VILLAGE PHOTO HOUSE WORK SHOP

静原芸術村構想の概要
1、京都市北部の山間部に、現代美術の拠点を構築する。
2、芸術ジャンルとしては、絵画の周辺に位置するところの諸ジャンルとする。
3、具体的には
 (1)写真、版画(各素材)、シルクスクリーンなど複数の再生が可能な芸術諸ジャンルとする。
 (2)写真、映画、ビデオといった映像のジャンルとする。
4、各々に講座を設ける。
5、年に一回程度、各ジャンル融合のシンポジュームを開催する。
6、講座講師には、なるべく多くのメンバーを迎え、各講師の継続した講座を開催する。
7、受講生には基礎から高度な技術が身につくまで研究できるようにする。
8、発表形態については
 (1)展覧会
 (2)出版
9、展覧会については美術館、ギャラリーを使用の他、芸術村での屋外展示やテント張によって開催することも可能である。
10、出版については、雑誌形式のもの、単行本形式のもの、もた個人単独のもの、合同のもの、などが考えられる。
11、制作された作品は、独自のルートで販売される。
12、このようなサイクルを持った芸術村の創出が必要であろう。
                                    以上


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※掲載写真は1985年のフォトハウスWS風景から、講師は島尾伸三氏、です。
<フォトハウスの歴史>-7-

フォトハウス研究所の設定について

 フォトハウス・ワークショップを開講してきたなかで、基礎部分が終わり、研究分野に進んでいくことになり、数人のメンバーによって研究会が開催されることになる。そこで以前からも私の構想の中にあった形態だが、写真学研究所といったものを開設し、ここを写真研究の中軸としていくことが望ましいと考えています。具体的には大隈さんのスタジオを当面の所在地とし、写真の基礎技法をフォローする化学的メカニズムを研究する母体としていくことを目的とします。

<フォトハウス写真学総合研究所>

第一課、化学実験を中心とした分析学術
    1、薬品研究 2、フィルム現像特性研究 3、完全処理プリント研究

第二課、光学、工学理論を中心とした分析学術
    1、写真美学研究 2、写真システム研究 3、カラー写真研究

第三課、歴史、社会構造、思想を中心とした分析学術
    1、写真史学研究 2、写真社会学研究 3、写真教育学研究

第四課、作家及び作品の解析を中心とした学術評論等
    1、内外歴代写真家研究 2、内外歴代写真作品研究 3、現代写真研究

第五課、写真をベースとした表現、写真から派生した表現の学術研究
    1、写真応用美術研究 2、周辺表現ジャンル研究
                                          以上



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※掲載写真は1985年のフォトハウスWS風景から、講師は平木収氏、です。
<フォトハウスの歴史>-6-

定例研究会の開催について

 1986年2月以降、フォトハウス写真研究機構の構築についての具体的なダイアグラム、スケジュール等を討議するための定例研究会を開催する。
 これは研究講座事務局が主催する研究会とは別個に、フォトハウス事務局が主催し、将来のフォトハウスのビジョンとして「写真学総合研究機構」といった構造を構築していくための青写真づくりを行うものです。すでに案については概略ながら作成されています。「フォトハウス研究所の設定について」の課目を具体的な分類と内容について検討します。

 システム化された研究機関・組織又は個人を有機的につなぎ、研究者、研究生らは、それら機関を通じてフォトハウスの提唱する育成の範囲の研究者を育成します。各専門家として必要な研究項目(カリキュラム)を作成し、フォトハウスの傘下のもとに設定し、配置し、学ばせます。

 つまり学舎を持たない大学以上のレベルを持った研究機構を構築する。これまでの研究機関というのは、大学であれ研究所であれ、おおむね閉鎖された機構として存在している。フォトハウスが考えるところの機構は、それら大学や研究所を含め、なお不足部分について所定の条件で設立し、総合的に、研究の場をオープンさせて行こうとするものです。日本のあらゆる期間を有機的につなぎ、連携を持ったなかで人材を育成していこうとするものです。


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